【MQL5】 MT5のEA作成の勉強 その27 マルチタイムフレームMACDを作ってみる。

まえがき
マルチタイムフレームMACDとは、複数の時間軸(マルチタイムフレーム)のMACDを重ねて表示することができるインジケータです。表示中のチャートのMACDと長期時間軸のMACDを合わせて見ることで、トレードの精度を上げることができます。
今回は以前作製した「MTF_移動平均線」のソースをベースにマルチタイムフレームMACDインジケータを作成したいと思います。MTF_移動平均線の製作過程は以下をご覧ください。
【MQL5】 MT5のEA作成の勉強 その22 他の時間軸の移動平均線インジケータの作り方(1 / 3)※失敗例
【MQL5】 MT5のEA作成の勉強 その23 他の時間軸の移動平均線インジケータの作り方(2 / 3)※原因
【MQL5】 MT5のEA作成の勉強 その24 他の時間軸の移動平均線インジケータの作り方(3 / 3)※結論
MACDとは
MACDとは、以下の式で表されるMACD(Main)と MACD( Signal)の二つの値を参考にして、トレードのタイミングを計るインジケータです。
MACD(Main) = 長期EMA– 短期EMA
MACD(Signal) = シグナルEMA
MACDを使ってのトレードは主に以下の二つのシグナルを確認します。
① MACD(Main) と MACD( Signal) が交差する点
MACD(Main) が MACD( Signal)を上抜いたタイミングで買い。
MACD(Main) が MACD( Signal)を下抜いたタイミングで売り。
② MACD(Main)が0と交差する点
MACD(Main) が 0 を上抜いたタイミングで買い。
MACD(Main) が 0 を下抜いたタイミングで売り。
なお、①については、書籍によっては、買いのタイミングに、「 MACD(Main) が 0 より小さい」こと、売りのタイミングに、 「 MACD(Main) が 0 より大きい」ことが追加される場合があります。これは、だましを避けるためのもので、例えば下の図では、右端の赤い矢印の買いサインのような状況がだましになりやすいとされています。

※ 矢印はインジケータには表示されません
マルチタイムフレームMACD作成
マルチタイムフレームMACDの作成は以前作製したMTF_移動平均線の移動平均線インジケータ作るのと同じ方法をMACDインジケータ「iMACD」に置き換えてれ行えばほぼ完成です。ただし、 MACD(Main) の表示方法がヒストグラムのままでは重なって見えなくなるのが明らかなので、 MACD(Main)の表示方法は直線に変更します。

黄色:15分足(価格チャートと同じ)
オレンジ:1時間足
赤:4時間足
実線: MACD(Main) 破線: MACD(Signal)

まとめ
MTF_移動平均線のソースを使って、無事、マルチタイムフレームMACDを作成することができました。超長期(赤色)はちょっと微妙ですが、長期(オレンジ色)は現在の時間軸(黄色)ベースの判断のだまし避けにある程度の効果がありそうです。例えば、黄色で、買いシグナルが出たとき、オレンジ色の MACD(Main)が MACD(Signal)より上にあれば(直近で出たシグナルが買いであれば)注文する、といった使い方が思い浮かびます。もう少し検証・調整をしたらMTF_移動平均線同様、ゴゴジャンに公開しようと思っていますので、気が向いたら使ってみて頂けると嬉しいです。
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